消耗品の費用を抑える

利益を生むためには、出費を抑える必要があります。その中で特に消耗品に掛かる費用を抑えましょう。
自転車の修繕で費用が掛かる中心は、「チェーン」「タイヤ」「ブレーキシュー」「車輪」の主に4つです。これらが利益を圧迫するので、低費用で済むように努めます。

◆チェーン
チェーンの寿命は清掃と注油で劇的に伸びます。自転車の本には2週間に一回、1月に一回などと記されている事が多いですが、走行頻度の高い人は、最低でも週に1回、汚れたと思ったら早めに清掃する事で寿命は劇的に向上します。

すると注油する為の油が大量に使われ、これが費用を圧迫しますが、マメに手入れしているのであれば、それほど高額なオイルでなくとも、十分な性能は確保可能です。

また、価格が高いチェーンは相応に寿命が長い例があります。シマノ10段変速の場合、アルテグラよりもデュラエースの方が圧倒的に寿命が長く、1km辺りの走行費用は105より上です。
一般にチェーンの寿命は3000kmとされますが、大事に使うと5000km、デュラエースでは8000kmも達成可能です。

チェーンの寿命を決定的に短くするのは、水です。雨天時や、濡れた路面を走行した日は、即水気を取って注油しなければなりません。
また洗車した時もチェーンは濡れますから、十分に水気を取らなければ「洗うたびに寿命が縮む」事になります。

-費用対効果お勧め「チェーン」-
1位、CN-7901(デュラエース) 2.2km/1円
2位、CN-5701(105) 2.1km/1円
3位、CN-6701(アルテグラ) 1.9km/1円
シマノのチェーンは耐久性が高いことで知られる。とりわけデュラエースは変速性能と重量面でも優れる上に、耐久力が高い。

-費用対効果お勧め「チェーンオイル」-
フィニッシュライン ドライテフロンルーブ
チェーンの清掃が頻発するので、やや大きいサイズがお得。フィニッシュラインにはより高価なセラミックルーブもあるが、マメな手入れであればテフロンルーブで十分。なお小さいボトルサイズも用意しておくと、注油するときに付け過ぎず無駄遣いしにくい。


◆タイヤ
後輪は磨耗し易いので、耐パンク性が強く、ゴムが厚い(寿命が長い)低価格のタイヤが優秀になります。重量の軽いタイヤはその分薄いので、直ぐに寿命が来ます。

一方で前輪のタイヤは磨耗があまり起きないので、前だけ性能の高いタイヤを使用するのも良いでしょう。

-費用対効果お勧め「タイヤ」-
1位 ゲータースキン 1.7km/1円
2位 4シーズン 1.56km/1円
3位 4000 1.2km/1円
ゲータスキンは耐パンク力が強いコンチネンタル製品の中では低価格で、重量が300gと肉厚で寿命が長く、8000km前後。4シーズンはコンチネンタル最強の耐パンク性を誇り、更に肉厚で10000km前後の寿命だが、ゲータスキンでも十分強いので、値段効果ではゲータスキンに軍配。性能の高さも求めるならグランプリ4000だが肉が薄い為、寿命は5000km程度。なお、海外通販を利用すると、ほぼ半額(1円辺りの距離が2倍)に出来る。前輪を4000、後輪をゲータスキンがお勧めの組み合わせ。

◆ブレーキシュー
制動を司るので、あまりケチるべきではないですが、消耗を早めるのは、シューに鉄や石などをはさんでしまった時です。特に雨天時は激しく消耗します。
定期的に車輪を外し、ブレーキシューにカッターを当てて、食い込んだ異物を取り出します。

また、雨天時は激しく消耗し、結果費用がかかりやすいので、一層の事雨は自転車で走らないのも一つです。


◆ホイール
後輪のリムが磨耗し易いです。主に雨での走行によって消耗します。前輪はあまり消耗しないので、前だけ性能の良いものを使用し、後輪は安い耐久モデルを使用するなどすると、費用を大きく落とす事が出来ます。リムの磨耗はブレーキシューに異物が挟まっている事が最大の原因になるので、ブレーキシューの清掃は必須です。


-費用対効果お勧め「ホイール」-
1位 WH-R501-30 5.2km/1円
2位 WH-RS80-C24-CL. 0.7km/1円
R501はシマノ製ホイールの最下位モデル。重量2kgするがその分リムが厚くおよそ50'000km前後の寿命にして価格は前後セットで1万円を切る。旧モデルのR500からエアロスポークにモデルチェンジ。走行性能はハッキリ言ってライダーの実力次第(つかさ選手は過去このホイールでロードレース優勝経験あり)
C24-CLは安い割りに軽いホイールの代表格だが、1円辺りの走行距離は1km未満という、これだけ費用対効果がガタ落ちするのがホイールというパーツである。


◆使わない方が良い消耗品
・アルテグラ・デュラエース系のクランクセット

チェーンリングの剛性が低く、およそ15'000km前後で寿命が来る上に12'000円前後の補修パーツが必要となる。105以下は耐久性が一気に上昇する上に補修パーツも3000円前後で入手出来る為、クランクは105以下が費用対効果に優れる。

・チューブラー系のタイヤ
走行性能に優れるチューブラーだが、チューブとタイヤがくっついた構造になっており、タイヤがどうしても肉薄(ゆえに軽い)になりやすく、値段が高い上に寿命が短い。コンチネンタルの寿命が高いスプリンターゲータスキンでも0.64km/1円しかなく、およそ4000km前後で寿命になる。

・デュラエース・レコード系のコンポーネント
値段があまりに割高過ぎ、初期投資に加え破損した際の修繕費用が桁違いに掛かる金食い虫。
よほど車体の軽量化が必要な立場でない限り、このクラスのグレードは「金の生るバイク」としては論外に近い。なお参考までに、当クラブのつかさ選手は、アルテグラグレードのバイクと2300(8段変速)グレードの2つのバイクを所有しているが、交通走行に関してそれほど対した走行力差とはなっていない。

・乾電池
自転車ライトを乾電池で点灯していると、出費が激増してしまう。初期投資は若干掛かるが、充電池に変更する方が経済的。



 食費を抑える

(C)Wnd Bells Bicycle Club, Nanairoenpitsu.2010