柔軟性 
通常筋力トレーニングにおいて、ストレッチをトレーニングとして加える事はないが、とかくストレッチが軽視されがちである事と、筋力強化の際にストレッチを怠ると、体の著しい硬化を招き、故障のリスクの激増、発揮出来るパワーの低下などの弊害を招く為、当クラブでは、トレーニングの一つとして纏めている。

まず、筋肉は「縮む」力は持っているが、「伸ばす」力は持っていない。別の筋肉が縮む事で、反対の筋肉が結果的に伸ばされているに過ぎないのである。この記事においても、「収縮」という表現は用いているが、「伸縮」という表現は避けている。

そのため、筋肉(や関節)を伸ばすには、人が故意に、その筋肉が伸ばされる方向に負荷を掛けるなどして、筋肉を伸ばしてやる必要がある。

筋容量強化などによって、損傷した筋肉が修復されたり、筋肉が更に増加していく過程で、筋肉が伸びず、凝った「縮んだまま」の状態が続くと、弾力性が乏しくなり、伸びない筋肉になってしまう。具体的には、足や手がまっすぐ伸びきらないなどの症状を起す。重量系の筋力トレーニングを行なうと、特にこのような症状を覚え易い。

このように筋肉が硬直、硬化すると、その部位の「可動閾」の範囲が狭まってしまうばかりか、力を生み出す筋肉の長さが短縮するため、パワーの低下も招く。
また伸びきらないという事は、何かの反動でその部位が一気に伸ばされてしまった場合、じん帯損傷、肉離れなどの故障の原因となる。

筋力トレーニングは、このような筋肉の硬化を招くため、ストレッチによって筋肉を常に伸ばして軟性を高め、コリをほぐすことによって、しなやかな、動きの良い筋肉を構築していく必要がある。

ストレッチとして有効なタイミングとして、まず起床後と就寝前が上げられる。寝ている間は体が硬化しやすい為(いわゆる寝起きの伸びは体が固くなっているためである)、これを防ぐ為に、寝る前に関節と筋肉を柔らかくし、起きた後もすかさず柔らかくする事で硬化を防ぐ。
トレーニング前・トレーニング後も重要で、トレーニング前は故障の予防、パフォーマンスの向上となり、トレーニング後は、凝りをほぐす事によって硬化を防ぐ。

また、入浴後の体が温まっている時もストレッチが有効である。可能であれば、入浴中にストレッチを行なう。


→ページ先頭へ戻る
→トレーニングトップへ戻る