トレーニングプログラムの基礎 
科学的なトレーニングの基礎知識


出力計とスピードメーター
心拍数は、体に与えている負荷を判断するのに用いられるが、心拍数は急に上昇したり、急に低下したりしない。

例えば、心拍数が170bpmを表示する負荷の運動をしても、最初は150や160bpmと少しずつ上昇し、最後に170bpmに達する。

そのため、今の負荷が心拍170bpmを記録する負荷であるかを、直ぐに判断する事ができない。170bnmの負荷と想定して運動をした結果、心拍数は最終的に175bpmに達してしまい、負荷が高過ぎたりする事がある。しかし負荷が高過ぎるかどうかは、実際に心拍数が170bpmを超えてからでないと気付きにくい。

逆も同様であり、特にインターバルトレーニングにて、心拍170bpmから150bpmに落とす際に、低過ぎる負荷で運動しても暫く心拍は165や160pbmを記録し続ける為、負荷が弱過ぎる事に気付きにくい。

出力計(パワーメーター)は、現在の力の強さ(単位はワット(W))をそのまま数値で表示する為、負荷調整がし易い。
例えば、200Wで心拍が170bpmである事を事前に確認しておけば、今の心拍数が140や180だったとしても、出力を200Wにして走行する事で、心拍170の負荷を選定できる。

パワーメーターと近い役割として使えるのが、スピードメーターである。およそ40km/hで170bpmなどと事前に確認しておけば、速度でおよその達する心拍数が想像出来、負荷を調節し易い。ただしスピードメーターはあくまで速度しか表示しない為、風や勾配(坂道)など、負荷が変動する場所では、正確な力を推理しにくい。

ただしそのスピードメーターも、風の影響を受けないローラー台であれば、かなり信憑性の高い出力計として代用が可能である。

出力計があればこれらを踏まえて有効に使い、無い場合は、特に室内ローラー台ではスピードメーターを利用してトレーニングをすると、精度が高まって良い。

いずれにしても、時速何キロ(出力何ワット)だと、心拍数が幾つに達するのかを、定期的に確認しておく必要がある。


→体力表の作成 → ページ先頭へ戻る
→トレーニングトップへ戻る