初心者にオススメ強化法
誰でも最初は0からのスタート
自転車に乗り始めたけれど、どのようなトレーニングをしたら言いか分からない人は多いと思われる。
ここでは、本サイトに掲載した内容の中で、とりわけ初心者が先に取り組むと良いであろう内容にしぼって再編集している。

  自転車の性能を理解する
体を鍛える前に、先に自転車の性能についての正しい認識に触れる。

日本では自転車というと、歩道をダラダラ走り、近くのお店や駅に移動する程度の、価格の安い乗り物、という認識が強いが、まずこの誤った認識から是正する。

自転車は、成人男性であれば、時速30km/h(つまり原付と同等)で走行する事自体はそれほど困難でなく、女性であっても25km/hは問題ない。

その走行距離についても、マラソンでさえ42.195km走るのだから、それを自転車で走れば、相当距離が伸びるのは想像つくだろう。実際の所、100km程度は問題ない。

また、自転車は体を痛めにくいため、連日の走行もそれほど困難では無い。自転車競技選手も比較的選手寿命が長い(40代に入る事もある)。

つまり、原付バイクに乗車するのと同じくらいの性能を有しているという認識が必要である。これは交通ルールにおいても、ほぼ原付バイクと同じルールが適用されるし(車道の走行、二段右折など)、同じくらいの刑事責任を問われる。

そういう乗り物であるという事を、まずは認識されたい。

  基礎有酸素能力を身に付ける

有酸素能力とは、酸素を効率よく取入れて、長時間に渡って一定の運動をし続ける能力である。簡単に言うと、バテにくい体力である。

長時間連続して運動する事になれていない人は、この能力が乏しく、バテやすい。
そのため、最初にこの能力を見に付け、ある程度の運動量をこなす事が出来る体力を見につける事が有効である。

練習というと、まとまった時間が必要であるが、まず先に、普段の生活の中で、体を動かす習慣を見につける事をすすめる。
例えばエレベーターを使用せずに階段を使う、駅1つ分歩く(走る)、通勤は全て自転車で行なう、などである。日ごろ身の回りに運動できる機会はいくらでもあるので、それを逃してはもったいない。

まとまった時間が取れたら、練習らしい練習を実施していく。
激しく呼吸するようなペースで走る必要は無く、息が荒れず十分余裕を持って運動する事が出来るゆっくりペースで、じっくり時間を掛けて走行をする。

始めは30分などと決め、なれてきたら45分、60分と、15分ずつ足して時間を延ばして行く。2時間も走れるようになれば、距離は30kmを越えているだろう。
基礎有酸素能力は2〜3ヶ月継続する事で身に付いて来る。

三日坊主にならないよう、毎回走るコースを変えたり、走行距離が少しずつ伸びていく自分の成長を楽しみながら取り組むと良い。

一番良いのは、ただ運動として自転車を使用するのではなく、「交通手段」として用いる事である。もはや片道15km程度の場所に公共交通機関は必要ない。

-ポイント-
! ゆっくりペースで体を慣らしながら、心肺を強化していく
! 15分ずつ、少しずつ時間を延ばしていく

関連項目
⇒ロングスローディスタンス
 
 ペースを上げる

ゆっくりペースでも構わないが、ある程度の距離を走れる基礎的な体力が身に付いたら、少し走るスピードを上げる事で、より効果的に体力を強化していく事が出来る。
特に時間が無い人は、スピードを上げて走った方が強化しやすい。

これまでの走行最高時間の半分程度から再スタートし、呼吸が早くならない程度で、今までより速めのスピードを意識して走り込む。慣れてきたら15分ずつ時間を足していく。スピードが上がる分、これまでと同じ時間で走る事が出来る距離が伸びる事だろう。
最終的に50kmを目指していく。

-ポイント-
! 息が上がらない手前の速度で走る
! 15分ずつ、少しずつ時間を延ばしていく

関連項目
⇒エンデュランス走

  遠出に対する対策
走行距離が伸びてくると、それだけ自宅からどんどん遠くまで離れてしまい、遠方まで進むのがだんだん心配になってくる人もいると思う。

このようなケースでオススメしたいのが、特定のコースを周回するコースである。
例えば自宅を中心にぐるっと回るようなコースを設定すれば、途中で何かあっても、自宅への距離は最小限に抑えられる。

どこか遠方に行くにしても、途中で一度自宅付近まで戻り、それからまた遠くに移動するなどすれば、それほど距離が離れなくて済む。

また、パンクの修理などの自転車修繕は身につけておきたい。遠距離になればなるほど、自転車のトラブルで自宅に戻れなかった際に大変な事になる。

特に遠方に出かける場合は、輪行袋の携帯を勧める。近くの鉄道駅にさえたどり着ければ、そこから公共交通機関を使用して帰宅する事が可能だ。