有酸素の限界をATと称するが、同様に、この解糖閾にも、これ以上負荷を上げると、次第に持久仕切れなくなる限界があり、これを「LTポイント」と称する。
解糖は、「グリコーゲン」を分解してエネルギーにするが、この分解したエネルギーを実際に取り込んで使用する力は、分解する力より大きく劣る。この力はトレーニングによって強化する事が出来、取り込む力が強ければ、それだけ強い運動を連続出来る=持久力が向上する事を表す。
上の2つのグラフは、全く同じ運動であるが、左のグラフは、LTポイントが「3.5」であり、70秒を過ぎた辺りからこの限界を超えている。
一方で右のグラフは、解糖能力が向上し、LTポイントが「4」に引き上げられている。そのため、エネルギー切れを起す事無く、連続して運動し続ける事が出来る。
解糖閾の強化とは、この糖質を素早くエネルギーとして利用する力を高める事でLTポイントを引き上げ、より高い運動をしてもエネルギーを利用できる力を強化する事である。
なお解糖閾値の能力は、グラフのように、LTポイント手前付近での連続運動を行なう事によって、積極的な強化が可能である。
この点はATと似通ってる。レベル3の上限と、レベル4の上限に、それぞれ積極的な持久力強化ポイントがあると考えると覚え易い。
ただし、LTポイントは「グリコーゲン」を大量に消費する為、ATポイントと違い、グリコーゲンが枯渇してしまうと、それ以上トレーニングを続ける事が出来ない、トレーニング時間に限りがある点が異なる。
ポイント!
・解糖閾値は糖質をエネルギーにする。糖質は即効性が高い。
・糖質を分解してエネルギーにする力を強化する。
・糖質は保持できる量に限りがあり、枯渇し易い。
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